It does not expect.





コンコンと部屋のドアが叩かれた。
「ゲオルグ入るぞ」
確認の声を待たずに扉が開かれ声の主が部屋へと入ってきた。


来訪者の名はフェリド。
ゲオルグの旧友にして、ファレナ女王国女王アルシュタートの夫であり、
王家に絶対の忠誠を誓いその護衛に当る、女王騎士団の団長である。


「何をしにきた?」
ゲオルグは女王騎士団特有の制服と格闘しながらフェリドに話しかけた。
「その騎士団服、着るの大変だろう?俺も着慣れるのにかなりの時間を要したからな」
クックっと苦笑いを交えながらフェリドは答えながらベッドへと腰を下ろした。
「全くだ、一体誰がこんな制服を考えたんだ?」
「まぁ、それは伝統だからな、仕方ないさ」
フェリドもため息をつきながら答えた。

「それにしても、騎士団長がそんな軽装でいいのか?」
ゲオルグが不思議に思うのも無理は無い。
何故なら、フェリドはいつもの黒い騎士団長服を着ておらず、下の白い着物のみというかなりラフな格好だったからだ。
「いや、いつもあの格好だと肩がこるしな、それに今は全く問題ないからな」
「まぁ、確かにそうだな」
ハハハっと笑いながら、伝統有る騎士団服との格闘をゲオルグは続けていた。


小一時間ほど下ところでゲオルグは半ば切れ掛かりながら声を上げた。
「だぁ、冗談なく着難いな、この服は!」
「それにしても何故そこまでその服に慣れようとしているんだ?
無理をしなくても着ていくうちに、次第と着慣れていくものだぞ?」
その問いにゲオルグはへへっと頬をかきながら答えた。
「女王騎士になるってのは中々難しいんだろ?」
「まぁ、確かにそうだなぁ」
「だから、だ」
「ん?」
フェリドは良くわからないという顔でゲオルグの顔を見た。
その顔を見たゲオルグは全く…という様子で言葉を口にした。
「いくらお前の紹介があったにしろ、そうやすやすとはなれない女王騎士になったんだ、
変な格好で出歩いてはお前の顔に泥を塗って歩いている様なものだろう」
ふぅ、とため息を付きながら一気に答えを口にした。
「なんだ、そんな事を気にしていたのか」
あははははっと笑いながらフェリドは答えた。
「そんな事とはなんだ、そんな事とは」
まぁ、フェリドらしい答えだなと思いながらゲオルグは騎士団服との格闘を再開した。


「それよりもフェリド」
「なんだ?」
「いつまでコノ様子を眺めているつもりだ?それよりも、何か用事でもあったんじゃなかったのか?」
何時までたっても部屋を出て行こうとしないフェリドを不振に思ったゲオルグは思ったままの疑問を口にした。
「いや、初々しいというか懐かしいなと思ってな」
はははっと笑いながらフェリドは答えた。
その答えにゲオルグは「ああ」という様子で納得した。
いくら闘神祭で優勝したとはいえ、いきなり伝統ある女王騎士団団長になったのだ、
他の者から信頼を得るためにフェリドがどれ程の努力をしたのか、想像に難くない。


「それよりもゲオルグ、腰紐の結び方が違うぞ」
そう言われ後ろを振り返ってみるが良く見えず、
手でアレコレやってみるがなかなかどうして、何がどう違うのかが分からない。
悪戦苦闘しているとフェリドから声がかかった。
「ゲオルグこっちへ来い、直してやる」
クスクスと笑いながら手招きするフェリドの元へゲオルグは向かった。
「うわ、お前結び目がグチャグチャじゃないか!」
「む、そうか?それはすまん」
「これじゃあ外しにくくていかんな」
そう続けながらシュルシュルと腰紐を解いていく。


腰紐が全て解けたところでゲオルグは自分の体制が一気に傾いたことに気付いた。
予期せぬ事に、声を上げる間もなくゲオルグは自室の天井を見上げていた。
「なっ」
一気に両腕を頭の上へ持ち上げられ、先ほどの腰紐で括られて行く。
そして両腕を括っている腰紐はベッドの柵へと括り付けられていった。
「何をするつもりだフェリド!」
ゲオルグを跨ぎ、ひざ立ちになっているフェリドにゲオルグはどなった。
「何ってさっきお前が聞いた用事だよ」
フェリドはさも当然のようにシレット答えた。
「なに、知らん仲ではないだろう?」
そう言いながらゲオルグの首元へ顔をうずめて行き、首筋を軽く噛んだ。
「っう、何を!今と昔では状況が違うだろうが!」
抵抗するゲオルグを気にする様子も無く、襟元から腕を滑らせていく。
「ソレに奥方はどうした!俺で無くともアルシュタート様がいるではないか!」
「ぁぁ、アルの事は気にするな、もぅ俺たちの仲は知っている」
「は?」
その言葉にゲオルグは愕然とした。
(ってか、お前いったのか!?)
フェリドは全く気にする様子も無くゲオルグの騎士団服を確実かつ正確に脱がせてゆく。
「フェリド、ちょっとまっつぅ」
鎖骨を何度もなぞる様にそして時折噛まれる刺激にゲオルグは声を詰らせた。
「相変わらずココ弱いんだな♪」
やけに楽しそうなフェリドの声をよそにゲオルグは先ほどの問いを続けた。
「ふぅぁ…アルシュタート様が知ってるって…つぅ…どうゆうことだっぅ」
フェリドは胸にある突起物をみつけ愛撫を続けながら答えた。
「なに、アルはこっち方面に造詣が深いみたいでな、
お前を女王騎士に押した時『どんな関係なのですか?』ってきかれて素直に答えただけだよ」
「なっ…ひっ…素直にって…なに…考えて…はっ…やがるお前は…つぅ」
ゲオルグはフェリドやアルシュタートの頭の中がいったいどうなっているのだろぅと考えながら抵抗を続けた。
「や…っぅ…やめろ……はぁっ……」
「強情なやつだなぁ、でもこっちは結構素直だぜ?」
フェリドの腕はゲオルグの腰元まで下りており、ソコで主張し始めたモノを握りながらクククっと笑った。
「それに、あんまり抵抗してると腕に跡がのこるぞ、それに明日お前が大変なことになるぞ」
フェリドはクスクス笑いながら、ゲオルグのソレを口に含んだ。
「ひっぅ……明日っ…俺が大変って…はっ…どういう……くっ……ことだ…ぁっ」
「まぁ、明日になれば判るさ、それよりこっちに集中しろよ」
一度顔をあげそう答えると再びフェリドはふぅとため息をつきながら顔を埋めた。
集中するもしないもゲオルグにとっては問題ではない。
フェリドには妻子がある。
しかも、相手はファレナ女王国王女。
その夫であるフェリドとの関係が女王騎士団内部だけならず、
元老院などに知れ渡ったらどんなことになるのか、考えただけでも恐ろしいことこの上ない。
しかし、フェリドの暖かい口につつまれ、舌や時折当る歯でもてあそばれソレすでに限界を迎えていた。
「フェリド…はっ…たのむ……もぉ……ああっ」
フェリドは口からゲオルグが放った物を見せ付ける様に手のひらへと出して見せた。
「ほれ、やっぱり感じてるんじゃないか」
フェリドは楽しげにゲオルグの顔をみた。
「っう」
ゲオルグはフェリドから顔を背けるように横へとむけた。
その顔には自然現象的にでた涙がにじんでいた。
「さてと、お楽しみはこれからだよな?」
ん?っと楽しげな表情のフェリドを視線の端に収めたゲオルグは言い知れぬ恐怖感を覚えた。
「よっと」
フェリドの掛け声と共にゲオルグのクルンと体制をひっくりかえった。
腕は腰紐で縛られており、そのうえベッドの柵に縛られているため、両手を付く事ができず、肘で体を支える羽目になってしまった。
「ゲオルグ、腰上げろよ」
「な!?」
抵抗する間を与えられず腰を持ち上げられ両膝を突かされた。
まるで獣のような屈辱的な格好をさせられゲオルグは思わず声を上げた。
「フェリド!お前なにを考えて……ぅあ」
しかし、ゲオルグが全てを言い切る前にフェリドは行動を起こしていた。
フェリドはゲオルグが先ほど放ったソレを自らの指へなすりつけると、ゲオルグの中へ進入を始めた。
「あっ…や……やめ……はっぁ」
フェリドの指は慣らすように、そして確実にゲオルグが感じる場所を捉えている。
「いい加減その強情やめろよ」
「ぅあっ…」
ゲオルグが一番感じる場所を爪でひっかけてやった。
久しぶりなこともあるが、自分が見えないことで余計快感が大きく感じられた。
「ほれ、前ももう一回逝けるって言ってるぜ?」
「なっ……ひっぃ」
抗議の声を上げる間もなく差し入れられ手いた指が一気に引き抜かれた。
「そろそろ慣れたよな〜」
フェリドの言葉を合図にしたかの様にゲオルグのソレにフェリド自信をあてがった。
逃げようとするゲオルグの腰を押さえ込みゆっくりと進入を開始してゆく。
「く…あ…っ」
内壁が擦りあう感触にゲオルグ自信完全が快感を追いかけだしていることに気付いた。
「ん…あっ…ああっ」
次第と早くなってゆく動きの中、ゲオルグは只首を振る事しか出来なかった。
「それで抵抗してるつもりか?」
フェリドはゲオルグ自信を強く握り締めた。
「ひっ、痛っ…」
「こっちはこんなに素直なんだ、お前もさっさと素直になれよ」
激しく打ち付けられるように比例して、内で感じるモノの質量が大きくなるのを感じる。
ベッドが軋む音と粘着質を含んだ音が、汗で湿った空気の中耳に届く。
淀んで行く空気の中でゲオルグも只々快感を追いかけることしか出来なくなっていった。
「フェ…リド……っあ……もぅ…っ」
その言葉を合図に、フェリドの動きはさらに激しさを増し、握りこまれたゲオルグ自身への愛撫も激しさを増していた。
そして、フェリドはゲオルグを抱き込みながら自らを放ち、ゲオルグもほぼ同時に自らの欲望を放った。




「ぉぉゲオルグ、今そなたの事をまっていたところです。ささ、私の部屋へ、フェリドももうよんでありますよ♪」
翌朝、満面の笑みを浮かべたアルシュタートが部屋の前で立っていた。
固まるゲオルグ、いったいこの人とどの様な顔をして会ったら良いのだろうと散々思案した結果、
意を決して出たとたんに出会ってしまったからだ。
「あら、その手の包帯はどうしたのですか?まぁ、フェリドったらぁ」
アルシュタートはやけに楽しそうにゲオルグに喋る間を与えず手を引いて自室へと向かって行った。
そしてその日一日、昨晩のことをあれやこれやとアルシュタートに聞かれたことは他でも無く、
その時のアルシュタートの瞳は子供の様に輝いていたそうだ。





++++++++++あとがきという名の逃げ道+++++++++++++++
っていうことで「It does not expect」いかがだったでしょうか?
生まれて初のフェリゲドです!
まぁ、お見舞いの品ですがどうだったでしょうか?
誤字脱字は無視してください!!!w
というか、もぅ絶対かけねぇ_|\○_
私はやっぱりカイル受けがいいよぉ(ぅω;`)

感想はくれてもくれなくってもどっちでもいいよw
他のフェリゲドサイトさんの作品とくれぐれも比べないように!
私のへたれさが際立ちますw