この思いが通じるなんて思っても見なかった。。。





コイゴコロ_6





自室の扉へと振り返った瞬間、部屋の呼び鈴が鳴り、刹那は驚いた。
自分を訪ねてくるものなど居ないに等しい生活を送っていた刹那は、
何ごとかと思いながら扉のロックを外し扉を開けた。
開かれた扉の先にいた人物に刹那は更なる驚きを覚えた。
ソコには、ロックオンの姿があったからだ。
あんな事をしたのに、ロックオン自ら部屋へと姿を現すなんて思っても見なかったからだ。

「何の用だ?」

極力感情が乗らないように刹那は言葉をかけた。

「用っていうか、何ていうか、まぁな・・・」

アハハハハ、と尻すぼみにロックオンは答えた。
その姿を見て刹那は呆然とした。
てっきり怒って殴りこんできた物だと思ったのだ。
なぜ笑っていられるのか刹那にはわからなかった。
どうしたらいいのかわからず呆然と立ち尽くす刹那に声がかけられた。

「悪い、部屋入っても良いか?」

覚悟を決めたロックオンはそう刹那に声をかけた。

「・・・ああ」

そういうと刹那はロックオンを部屋へと通した。
ロックオンは座る場所を探し、クルリと刹那の部屋を見渡した。
刹那の部屋は予想していた通り殺風景な物だった。
始めから部屋にあった調度品意外何も置かれていない。
その他は、シュミレーション用の資料が雑然と机の上に並べられているだけだった。
仕方なくベットへと腰をおろす事にした。

「悪いな、おしかけちまって」
「・・・いや・・・」

刹那は戸惑っていた。
ロックオンが自分の部屋へやってきた理由を図りかねていた。
見た感じ、ロックオンが起こっている様子は無い。
では一体何故?
不確かな希望が湧いてくる。
でも、そんなに事が上手く運ぶわけが無い。。。
じゃぁ、一体何故。。。
同じ疑問が浮かんでは消えていく。。。

「刹那?」

黙って扉の前に立つ刹那を不思議に思ったのかロックオンは声をかけた。
その問いかけにハッとした刹那はビクリと肩を揺らした。

「どうした?」

再び声をかけられた。
小首をかしげてこちらを見つめる姿は可愛らしいの以外の何者でもない。
その姿を見た刹那は信じられない速度で心臓が動くのを感じていた。
どうする?どうする?
もう、何も考えられないで居た。
意中の人が目の前に居る。
しかも自分の部屋へわざわざ来てくれたのだ。
こんな事、天地がひっくり返ってもこれ以降あるかないかのチャンスだ。
刹那はカチャリと扉の鍵をかけた。
そして、勢い良くロックオンに近づくとそのままの勢いで押し倒していた。

「な!ちょ、ちょっと待て刹那!」

ロックオンは刹那のいきなりの行動に驚き抵抗を試みた。
自分よりも大きいロックオンの抵抗に刹那はあっさりと突き飛ばされてしまった。
突き飛ばされた刹那は不快感をあらわにし、起き上がったロックオンをきつくにらんだ。

「刹那!落ち着け!とりあえず俺の話だけでも!っ!」

ロックオンが言葉を発しきる前に刹那はまたロックオンをベットへと押し倒していた。
そして今度は馬乗りになり、抵抗を封じた。
刹那にはロックオンの話を聞く余裕など残っていなかった。
自分の中から沸き起こる激情を抑える事が出来ず、ロックオンの口を自らの唇でふさいだ。
言葉を発していたため半開きになっていた口に下を差込、口腔を嘗め回した。
歯がカチカチと触れる事も気にせずにただ我武者羅にかぶりついた。

「・・・ふぅ・・・や・・・やめ・・・」

抵抗するようにロックオンは馬乗りになっている刹那の背中を拳でドンドンとたたきだした。
やめる様子を見せない刹那に、ロックオンは抵抗を続けた。
このままされるなんて嫌だとおもったからだ。
されるにしてもせめて気持ちを確かめてからにしたい。
ロックオンは抵抗の手段を変えた。
馬乗りになっている刹那の肩に手をあてがいむりやり引き剥がした。
どうやら今度は上手くいったらしい。
自分より小さい刹那との力の差を利用したのだ。

「・・・・つぅ・・・」

刹那を引き剥がした拍子に刹那の歯で唇を切った。
先決が口元を塗らす。
鉄の味が口いっぱいに広がった。
ロックオンは肩で息をしながらキツイ視線を刹那へ送った。

「頼むから落ち着け!それでもって俺の話を聞け!」
「嫌だ」

刹那は即答し、ロックオンの唇を求めた。
しかし、硬く肩を握るロックオンの両手によってその行動は阻まれた。
切ないほどに必死な刹那の視線。
その視線がとても痛々しく感じられた。
だからといってロックオンは素直に引く事はできなかった。
なんせ、自分の貞操がかかっている。
もぅ、体を売ることで世の中を渡る事はしたくなかった。

「いいから俺の話を聞いてくれ」

諭すように声をかけた。
刹那には話を聞く余裕など無かった。
けれども相変わらず抵抗を続ける腕から逃れる事が出来ず、
また、切なげなロックオンの瞳に気付き行動を止めた。

「よし、良い子だ」

ロックオンはため息混じりに言葉を発すると真正面から刹那を見つめた。

「いいか?俺はお前の気持ちが知りたい」

上がる息の中、ハッキリとした口調でロックオンは言った。
その言葉で刹那は我に返った。
そういえば何も聞いていないし、何も伝えていない。
ただ、自分で持て余す感情に突き動かされていた。

「どうした?」
「・・・」

黙り込む刹那に今日何度目かの疑問符を送った。

「・・・から・・・ない・・・」

ロックオンは刹那から言葉がつむぎだされるのをまった。

「・・・判らない・・・こんな気持ち・・・しらない・・・」

刹那は必死に塞ぎこみながら言葉をつむいだ。
その姿を見たロックオンは刹那の肩から手を離し、
手を刹那の頭へ乗せヨシヨシとなだめるようになでた。

「俺は〜たぶんお前の事がな〜好きなんだと思う」

へへへと苦笑いをしながらロックウォンは顔を掻いた。
予想だにしなかった言葉がロックオンからつむがれ、
はじかれるように刹那は顔を挙げロックオンを見やった。
信じられない。。。
まさかそんな事あるわけが無い。。。
刹那は自分の耳を疑った。

「さっき、お前にキスされただろ?
あの時男同士なのに気持ち悪いって思わなかったんだ無論いまのもだ」

何故だろう、刹那は心のソコから嬉しさがこみ上げてくるのを感じていた。
コレが好きというかんじょうなのだろうか?
初めての感情に戸惑いを感じながらも、決して不快なものではなかった。

「これが、好きということなのか?」

刹那は疑問を素直に口にした。

「な!お前気付いてなかったのかよ!?」
「こんな気持ち知らなかった・・・」

何故だかロックオンは損をした気分になっていた。
こんな事なら自分から告白するのではなかった。。。
いわせてやりたかった。。。
でも、ソレはもうすんだことで。。。
ロックオンはふぅとため息を付くと刹那を抱き寄せた。
そして、ヨシヨシと今度は背中をなで始めた。
抱き寄せられた刹那はロックオンから香る甘いコロンの香りに気付いた。
さっきは全然気付かなかったのに。。。
甘い香りに誘われるように刹那はロックオンの首筋に吸い付いた。
そして、ロックオンの体をまさぐりだした。

「な!ちょっとまて!俺このまま下なの!?」
「無論だ、何か問題でもあるのか?」

ロックオンからの悲痛な突っ込みはさも当然のように却下された。

「いや、問題というか男としてのプライドが・・・っておい、手を止めろ手を!」
「嫌だ」

そういうと刹那はTシャツの中へと手を進めた。

「な!マジで!?」
「当たり前だ、知識は持っている安心しろ」
「安心しろって出来るか!だからプライドの問題なんだっ・・・ふぅ」

ふいにロックオンが甘い声をもらした。
滑らかな肌をなでていたら小さな突起にあたったのだ。
慌ててロックオンは自分の口をふさいだ。

「ココがいいのか?」

そう聞かれたロックオンは勢い良く首を振った。
そのしぐさがまた可愛らしい。

「嘘は嫌いだ」

そういうと刹那はロックオンの着ていたTシャツをたくし上げ、
愛らしく主張する小さな突起に吸い付いた。

「うゎ、あああ・・・」

強く吸い付かれ、あられもない声を出してしまった。
自分自信が信じられない勢いで高まっていくのをかんじていた。

「感じているのか?」

嬉しい。。。
刹那は自分の体の下でゆっくりと主張を始めたロックオン自身に
喜びと優越感を感じていた。

「ふっ・・・ぅぁ・・・そんなこと・・・なっ・・・」

イヤイヤと頭を振りながらロックオンは否定をしたが全く説得力を持たない。
その姿がとても愛おしいものに刹那は感じていた。
もっと、悶える姿が見たい。。。
刹那は必死にロックオンの体をまさぐり、そして舐めた。

「・・・はっ・・ぁぁ・・・んっ・・・」

ひとしきりロックオンの上半身を嘗め回したところで、
よいしょと刹那はベットから下りた。
その行動を不審に思ったのかロックオンは起き上がった。

「・・・ぅ・・・せつ・・・な?」

覗き込むとズボンのボタンを外し、引き摺り下ろそうとしている刹那と目が合った。

「な!お前まさか!」
「どうした?」
「どうしたも、こうしたもなっ・・・ひぃ」

刹那は当然のようにズボンを下ろすと、ロックオン自身へと手をあてがった。
急に自分自身を握りこまれたロックオンは驚き声をつまらせた。
絡められた指は強弱を繰り返しながら上下運動を始めた。

「や・・・やめ・・・」

刹那を離そうと刹那の肩へと手をあてがったが力が上手く入らない。
このままでは刹那にいかされてしまう。。。
一抹の不安を感じ抵抗を試みるがやはり上手く力が入らない。
背中をツーっとなでられると、快感が走った。
そのままその手は双丘の谷間へともぐりこみ固く閉ざされた蕾をさすった。
イヤイヤと首を振るロックオンに刹那は声をかけた。

「安心しろ、悪いようにはしない」

そう言い放つと、その蕾の中へ指を進めた。

「ちょ・・・なっ・・・まてっ・・・っ・・・」

蕾の中へ進められた指によって蕾が開かれていく。
ロックオンはゾクリと背筋を快感が駆け上がるのを感じた。
せめて心の準備をと思い刹那を止めようとするが、
思うように力が入らない。
お互いの気持ちは確かめた。
だからと言って急に求められても心がついて行かなかった。

「・・・頼むから・・・ふっ・・・」

ロックオンの懇願も空しく蕾には二本目の指が差し込まれてきた。
そして、蕾を押し広げるように上下左右に動き始めた。

「・・・はぁ・・・ぅ・・・もぅ・・・ダ・・・メ・・・っぅ・・・」

ロックオンは搾り出すように声を出し、
我慢していた己の欲望を刹那の顔へと吐き出した。
ロックオンは愕然とした。
今しがた出来たばかりの年下の恋人にいきなりいかされてしまったからである。
しかもその相手はさも当然のように己の顔に付いたロックオンの欲望を舐め取り始めた。

「な!なにやってるんだ!」

ロックオンは肩で息をしながらその行動を止めようとする。
しかし、刹那は止める気配を一向に見せない。

「やめろ!そんな汚い事!」
「汚くなんか無い・・・」

すぐに返事が返ってきた。

「ロックオンのものだ汚いはず無いだろう」

当たり前のようにそう刹那は答えると、
ロックオンの吐き出した欲望を残さず舐め取ってしまったのである。

「な!」

ロックオンは自分が耳まで赤くなっているのを感じていた。
刹那は状態を起こし、ロックオンの唇に吸い付いた。
進入してくるしたとソコに残る自らが発した欲望の苦さを感じる。

「・・・ん・・・ふ・・・」

ロックオンから鼻にかかった甘い声が漏れる。
ざらついた舌の感触が何故だか切なく感じる。
口の隅からあふれ出した唾液がこぼれ顎を伝った。
部屋の中は二人の呼吸とクチュと湿った音だけが響いていた。
刹那はなかなかロックオンを離す気配を見せない。

「ぁ・・・はぁ・・・」

一瞬唇が離れたがまた口をふさがれた。
刹那は確実に、ロックオンの口内を犯していった。
一体どれだけそうしていたのだろう。
気が付いくと自ら刹那の背中へ腕を回していた。
ロックオンは体がほてりそうになるのを必死に抑えていた。
しかしその理性も限界まで達していた。
その時ようやく刹那はロックオンの口を解放した。
そして、ロックオンの体を力任せに抱きしめた。

「刹那?痛いんだけど」

そう訴えると、ゆるゆると腕から力が抜けていった。

「今日は来てくれて嬉しかった。いきなりキスなんかしたから嫌われたかと思った」

刹那はロックオンの耳元で囁いた。
不器用で、恋を知らなかった少年の切ない思いが伝わってくる。

「そんな事はない。お陰で自分の気持ちに気付いた」

だから気にするなと続けロックオンは刹那の背中に回していた手に力をこめた。

「それより、お前の方きついんじゃないか?一度もいってないだろ?」

すると戸惑いながら刹那が答えた。

「・・・ロックオンが傷つく事はしたくない」

その答えにロックオンは驚いた。
刹那は自分が思っていた以上に大人だったようだ。

「そんなより早く部屋へ帰ったらどうだ?これ以上風邪を酷くされても困る」

そういうと、刹那はロックオンの手を自らの方から外しロックオンの服を直し始めた。

「今度は体調のいいときに来て欲しいし、ロックオンの部屋へ行きたい」

刹那は願うようにロックオンへ言葉をつむぎながら、ロックオンを扉へと導いた。

「わかった」

ロックオンは短く答えた。
そして刹那へと軽いキスを送りロックオンは部屋を去っていった。
ふわりと臭うロックオンのコロンの匂香りが刹那には愛おしかった。







End







広げた風呂敷をしまう事がとても苦手なそらとです、こんにちは。。。
やっと、やっとたどり着いた感じがあります。。。。
本当は刹那に最後までさせてあげたかったのですが、
なんというか、まぁ私の力不足な訳で。。。
本当に、自分の語彙の少なさと、表現力の無さに翻弄されました。。。
しょぼいSSですが楽しんでいただけたのなら幸いです☆